こんな人にオススメ
・東大寺の奥に何があるか知らない
・シカの魅力を堪能したい
東大寺とは
東大寺は、奈良県にある華厳宗(けごんしゅう)の寺院です。
「奈良の大仏」が有名なので、学校のバス旅行などで訪れた人も多いと思います。
今回は学校行事で行っただけでは分からない、東大寺の魅力について紹介していきます。
大仏殿までの参拝ルート
それでは先に、多くの学生が通るであろう参拝ルートを紹介していきます。
南大門(なんだいもん)
まず最初に見えてくるのが、1203年(鎌倉時代)に再建された「南大門」です。
門の中にいる金剛力士像と共に、国宝に指定されています。
大仏殿(だいぶつでん)
門の先に進むと、大仏様がいる「大仏殿」が見えてきます。
僕は小学校の頃に来ているはずですが、見た瞬間「こんな大きかったっけ?」と感じました。
これでも幅57mで、創建当時から30m ぐらい小さくなっているというから驚きです。
(高さは49mで創建当時とほぼ同じ)
もちろん国宝です。
奈良の大仏様
「奈良の大仏」で有名な大仏様です。
正式名称は「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」と言い、サンスクリット語で「救いの光を全宇宙に照らす」という意味になります。
何度も補修を繰り返していますが、右わき〜お腹辺りが、奈良時代オリジナルのままと言われています。
言うまでもありませんが国宝です。
もう東大寺の中は、全て国宝なのでは?と錯覚するほどです。
柱くぐり
大仏殿にある柱で、大仏様の鼻の穴と同じサイズになります。
この穴を通ることができれば、無病息災などのご利益があるそうですが、大人の男性には無理な大きさでした。
この穴は、小学生で見たときより小さく感じます。
東大寺の更に奥へ
僕の小学校時代の記憶では、東大寺はここで終わっていました。
でも東大寺はまだまだ奥に続いています。
大仏殿の裏の道を進んでいきます。
石畳で風情があります。
良い雰囲気の階段を登っていくと、目的地の二月堂です。
二月堂(にがつどう)
江戸時代に再建された「二月堂」です。
名前の由来は、毎年旧暦の二月(今は三月)に、人々の幸福を願うイベント「お水取り」が開催されるためです。
残念ながら、やっぱり国宝です。
二月堂の「お水取り」 ・神聖な井戸から、観音さまにお供えする「お香水(おこうずい)」を汲み上げるので、「お水取り」と言います。
・道明かりとして大きな松明(たいまつ)に火が灯されるので、別名「お松明」とも呼ばれます。
お堂からの景色
二月堂は、東大寺の中で一番高い所に建てられているので、全景を見渡すことができます。
こんな景色を学生時代に見た記憶はありませんでした。
多分ほとんどの学生は、二月堂まで来ることはないんじゃないかと思います。
もったいない。
ここからの夕焼けは非常にキレイらしいので、また夕方頃に訪れたいものです。
東大寺の歴史
やはり、神社仏閣をより楽しむためには、最低限の歴史を知る必要があります。
眠くならない程度にさくっと紹介していきます。
建てられた理由
東大寺が建てられたのは奈良時代です。
当時(8世紀)は、異常気象で食糧不足が発生したり、大地震などの天災が相次いだ時代でした。
そこで聖武天皇が「仏様の力で日本を守ってもらおう」と、考えて建てたのが東大寺になります。
建設費は現在の価値に換算すると4000億円以上にもなり、結果的には政府の財政を圧迫して状況が悪化したそうです。
うまくいかないものですね。
(東京スカイツリーの建設費が650億円と考えると、すごい金額。)
世界遺産にも登録
完成後も、戦火で建物が焼失したり、120年間放置された状態が続いたりと散々でした。
雨ざらしの状況を見かねた公慶上人(こうけいしょうにん)が、民衆の力を借りながら再建して、現在の姿になったのが江戸時代になります。
1988年には「古都奈良の文化財」の一部として、ユネスコ世界遺産にも登録されました。
奈良公園の鹿
奈良と言えば鹿ですね。
鹿は神様の使いとして、奈良時代から大切にされてきました。
今では1300頭ほどの野生の鹿が、街に溶け込んでいます。
今回は、僕が出会った鹿達を紹介しておきます。
寝ている鹿
朝一番に訪れたので、まだ寝ている鹿がいました。
こんな風に寝るんですね。
野生動物とは思えないほどの警戒心の無さです。
神々しい鹿
無駄に神々しい鹿がいました。
ジブリの「もののけ姫」にこんなシーンなかった?
観光客にガンを飛ばす鹿
鹿せんべいを持っているのが僕ぐらいしかいなかったので、腹を空かせた鹿にロックオンされました。
おすすめの時期と時間帯
おすすめの時期は秋です。
僕が行ったのは紅葉の終わり頃でしたが、なかなかキレイでした。
東大寺は広いので、そんなに人混みにならないのも好ポイント。
結構歩き回りますので、夏は避けた方が良さそうです。
時間帯は、やっぱり人が少ない朝がオススメ。
4〜10月は7:30から、11〜3月は8:00から入場できます。
入場料と所要時間
東大寺は無料で散策することが出来ます。(二月堂も無料)
ただし大仏様を見るには、大仏殿のチケット大人600円が必要です。
所要時間は、写真を撮りながらゆっくり回って90〜120分ぐらいです。
アクセス
「近鉄奈良駅」から徒歩で20分ぐらい、「JR奈良駅」から徒歩で30分ぐらいです。
JR奈良駅からの方が遠いですが、駅舎は歴史があって見応えのある建物ですし、東大寺までの参道も整備されているので、あまり遠いようには感じません。
利用しやすい駅を使いましょう。
周辺の観光情報
興福寺 五重塔
東大寺から徒歩5分の所にある寺です。
西国三十三所巡りの一つにも数えられています。
立派な五重塔もありますので見逃さないようにしましょう。
春日大社(鹿の絵馬)
春日大社も合わせて訪れる人が多いと思いますが、意外と見落としがちなのが絵馬です。
絵馬は鹿の形をしていて、神の使いである鹿から、直接神様へ願いを届けてもらうことが出来ます。
東大寺から徒歩で15分ぐらいなのでバスを使おうか悩む距離ですが、奈良公園の中を歩いていけばそこまで遠くはありません。
道中には、妊娠中の鹿などを保護している「鹿苑」もありますので、合わせて訪れましょう。
中谷堂の高速餅つき
メディアなどでもよく紹介される、高速餅つきのパフォーマンスをしているお店です。
尋常じゃないスピードで餅をつきます。
勝手に東京の浅草辺りのお店と勘違いしていたので、奈良で出会ってビックリしました。
お餅は1つ130円から買えるので、思い出に食べておきましょう。
最後に
東大寺は大仏様だけでなく、奥まで魅力が詰まったお寺です。
周辺にも有名スポットがたくさんあるので、合わせて観光しやすいのも良いところ。
学生の頃に行っただけの人も、初めて行く人も、ぜひ一度足を運んでみて下さい。