こんな人にオススメ
・廃墟が好きだ
・おすすめのフェリー会社を知りたい
軍艦島とは
長崎県に「端島(はしま)」という島があり、海に浮かぶ姿が軍艦に見えることから、「軍艦島」と呼ばれています。
かつては日本一の人口密度になるほどの島でしたが、今では無人の廃墟になりました。
そんな軍艦島の歴史や、見どころについて紹介します。
軍艦島の歴史
軍艦島は、石炭の採掘場として発展した島です。
1890年頃から開発が進み、最盛期の1960年頃には5000人以上が住むようになりました。
その後、エネルギーの主役が石炭から石油に変わってしまったことで、1974年に閉山されてしまいます。
観光地へ
無人島になった後は建物の風化が進み、観光客は島に近づけない状態でした。
長らく放置されていましたが、2000年代に近代産業の遺構として注目が集まり、一般開放の声が高まります。
その結果、2009年には見学通路が造られ、観光客も訪れることができるようになりました。
世界遺産に登録
2015年に、軍艦島を含む8県23エリアが「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」という、長ったらしい名前で世界遺産に登録されました。
正直、軍艦島以外はパッとしないような気がしないでもないです。
最近登録される世界遺産は、文化的な背景のあるものが多いですね。
(文化財を守るのが世界遺産の目的なので、現状の方が正しいのか?)
見どころ
島には上陸することができて、島の1/4周ぐらいが見学コースになります。
30号棟:日本で最初の鉄筋コンクリート
中央の建物が、1916年に日本で最初に造られた鉄筋コンクリートのアパートになります。
限られたスペースを有効活用するために建物を高くしたかったので、当時の最新技術が使われました。
最盛期の人口密度は世界一で、東京23区の約9倍というから驚きです。
島自体もどんどん埋め立てられて、元々の大きさの3倍ほどになりました。
総合事務所
赤レンガの建物は、資材などが置かれていた総合事務所になります。
作業員用のお風呂もあり、水はすぐに炭で黒く濁っていたそうです。
第二竪坑坑口桟橋跡
中央右に見える階段は、主力坑であった第二竪坑へ降りるものです。
炭鉱での仕事は命懸けだったので、「命の階段」とも呼ばれていました。
中央奥に見える白い灯台は、無人島になってから夜の航行に危険だということで建設されました。
高級住宅
一番高い所にある建物が、幹部用の社宅です。
軍艦島の住居の中で、全室にお風呂が付いているのはここだけになります。
多分、島民からは悪口を言われまくっていたことでしょう。
当時の生活環境
炭鉱での仕事は危険なため、給料も通常の倍以上の金額が払われていました。
そのためテレビの普及率が10%だった時代に、ほぼ100%の世帯にあるほどでした。
学校や病院はもちろん、映画館やパチンコなどもあって、島での生活には困らなかったそうです。
アクセスと所要時間
軍艦島に上陸するには、現地のツアー会社を使うしかありませんので、必ず予約しておきましょう。
どの会社を使っても、フェリーでの移動も含めて合計3時間ぐらいになります。
フェリー乗り場は会社によって違いますが、どこも長崎駅の近くです。
どのツアー会社がオススメ?
ツアー会社はいくつかありますが、「軍艦島コンシェルジュ」がオススメです。
島を周遊するだけのプランもありますが、間違えないように「上陸プラン」を予約しましょう。
オススメ理由1:上陸率が高い
軍艦島は、天候などで上陸できない日もあります。
軍艦コンシェルジュの上陸率は他社に比べて高く、月別の詳細なデータも公開しています。(そもそも上陸率を公開している会社自体が少ない)
月毎の上陸率は年によってバラバラで、単純に「○○月がオススメ」とは言えないので、好きなときに行きましょう。
オススメ理由2:独自のミュージアム
「軍艦島デジタルミュージアム」という施設を作って頑張っています。
入場料金(1800円)の割高感は否めないですが、ツアーのオプションで申し込むと半額(900円)になります。
島に上陸しても分からない部分を補足してくれますので、軍艦島を堪能したい人は行くようにしましょう。
最後に
軍艦島は、その姿や歴史を考えれば唯一無二の島ですが、せっかく行っても上陸できない可能性もあります。(欠航率も合わせると10〜20%ぐらい上陸不可)
そもそも多くの人にとっては長崎駅に行くだけで手間がかかるはずなので、星1つとしておきます。
廃墟マニアの人は、何があろうと行っておきましょう。