こんな人にオススメ
・学生時代に行ったけど、あまり記憶に残っていない
・ハウステンボスの楽しみ方を知りたい
ハウステンボスとは
ハウステンボスは、オランダを再現した長崎のテーマパークです。
昔に行った人は、「あの何も無いところね」というイメージを持っているかも知れません。
たしかに見どころが無さすぎて一度は経営危機に陥りましたが、今では独自の進化を遂げて、見事に復活を果たしました。
USJや東京ディズニーリゾートとも違う、ハウステンボス独自の楽しみ方について紹介していきます。
ハウステンボスの現在
ハウステンボスは開園から赤字続きでしたが、2010年に旅行会社のHIS(エイチ・アイ・エス)に経営が移ってから状況が一変します。
「ナンバーワンか、オンリーワン」の掛け声のもと、何とかリピーターを増やそうと試行錯誤を重ねて、見どころを増やしてきました。
そんなハウステンボスの、おすすめポイントを紹介していきます。
(僕は2014年と2019年に訪れています)
一年中楽しめるイルミネーション
HISは改革を始めた年に、「光の王国」という大規模なイルミネーションイベントを開催します。
結果は大好評で、現在まで続く人気イベントになりました。
冬だけじゃなくて、夏もやっているのが観光客には嬉しいところですね。
ハウステンボスには運河もあって、イルミネーションが水面に反射して相性もバッチリです。
(オランダの首都、アムステルダムも運河のある街です)
ハウステンボスはかなり広くて、東京ディズニーリゾートの1.5倍ぐらいの面積があります。
その無駄(?)に広い敷地を使っているので、他のイルミネーションイベントには無い規模と密度を楽しむことが出来ます。
花のイベントがスゴイ
元々チューリップ畑ぐらいはありましたが、今では一年を通して花のイベントをするようになりました。
写真は僕が訪れたときの、「大胡蝶蘭展」のものです。
入った瞬間から、なんかもうスゴイです。
胡蝶蘭(こちょうらん)が咲き乱れています。
こちらも変わった展示方法。
あまり花に興味がない人でも楽しめるように、工夫されているようでした。
素晴らしい展示ですが、唯一の弱点は入口が地味すぎることです。
「素通りしちゃってる人もいるんじゃないか?」と心配になるほど。
園内の奥にある「パレス ハウステンボス」という建物で開催されますので、絶対に立ち寄るようにしましょう。
豊富な美術館
ハウステンボスには美術館がたくさんあります。
印象に残った場所を4つほど紹介しますが、他にもゲームやテディベアをテーマにしたミュージアムもあります。
ギヤマンミュージアム
世界各国のガラス工芸が展示してある、「ギヤマンミュージアム」です。
教会みたいな外観をしています。
(ギヤマンはガラスのことで、語源はオランダ語の「ダイヤモンド」を意味します。)
塔の中は結構広くて、ラリックなど有名なガラス作家の作品が並んでいます。
黄金の館
「パレス ハウステンボス」の2階に、ひっそりとある施設です。
金のヴァイオリンが1000万円で売ってあったり、実際に触れることのできる6000万円相当の金塊が置いてあります。
「黄金の館」と言いつつ、一番値段が高い展示品はルビーでした。
最高級ルビーの産地として有名な、ミャンマーのモゴック産ルビーで、6億6000万ほどの価値があるそうです。
(ルビーの赤色にも種類があって、これはピジョンブラッドと呼ばれる一番鮮やかで高いやつです)
豆ぐらいのサイズしかないのに、宝石ってすごい。
ポルセレインミュージアム
世界中の陶磁器を集めた「ポルセレインミュージアム」です。(ポルセレインは英語で「磁器」のこと)
近現代の作品は少ないので、マニア向けの美術館になっています。
ただし、ドイツのシャルロッテンブルグ宮殿にある「磁器の間」を再現した部屋は必見です。
地震の多い日本には絶対合わないな・・・と思うぐらい、壁一面に陶磁器が飾ってあります。
ハウステンボス美術館
規模は小さいですが、粒の揃った展覧会をしています。
過去にはゴッホ展や、ミュシャ展などがありました。
2014年に開催された、「黒木国昭(くろきくにあき)展」とか特にスゴかったです。
九州のガラス工芸作家で、全国の百貨店でもよく作品を展示しています。
ガラスで日本文化を表現する、面白い切り口の作品がたくさんありました。
歌川広重の東海道五十三次をモチーフにした作品です。
こんな雪の表現をするガラスは初めて見ました。
お客さんがあんまり入ってないのが、非常にもったいなかったです。
VRアトラクションが豊富
ハウステンボスは、VR(映像が出るゴーグルを被るやつ)のアトラクションにも力を入れています。
ただしUSJレベルのクオリティを期待してはダメです。
(昔のハウステンボスにあったホラー系VRなら、USJにも勝っていたのに・・・)
VR施設は待ち時間が長くなることも多いので、朝一番に訪れましょう。
ハウステンボスで待ち時間が必要になるのは、VRぐらいです。
(余談)昔のハウステンボスは怖すぎた
完全に余談ですが、2020年1月までは「スリラーシティ」というホラー系のエリアがありました。
新しいエリアを作るために閉鎖され、個人的にはハウステンボスの魅力が30%減りました。
昔のアトラクション「ナイトメアラボ」
特に2014年頃にあった「ナイトメアラボ」というアトラクションが、かなり好きでした。
世の中のほとんどのホラーアトラクションはビックリさせるだけですが、コレは体験した後も尾を引くような精神的な怖さがありました。
ただし白衣への着替えが必要ですし、しっかり解説を読んでないと100%楽しめないので、今の時代にやろうとすると色々ハードルが高いです。
でも、あのクオリティのものが一生見れなくなるかと思うともったいなく感じます。
復活せんかな。
昔のアトラクション「ザ・キャッスル・オブ・ザ・デッド」
あと、「ザ・キャッスル・オブ・ザ・デッド」も日本トップレベルに怖かったです。
劇場に座らされて、怖い音声をヘッドフォンで聞くアトラクションですが、暗闇でスタッフがタイミング良く肩を叩いてきたりします。
客が少ない不人気施設だからこそ出来る、スゴイ演出でした。(失礼!)
このときのホラーアトラクション担当者は、良い意味で狂ってたと思います。
他のオススメ施設
すべてを紹介するとキリがないので、他の見どころをざっくり紹介していきます。
ロボットの館
最先端のロボットが展示してある、「ロボットの館」です。
最近のハウステンボスは「科学技術に興味を持つ子供を増やす」というのが、一つの目標だそうです。素晴らしい。
画像認識で針に糸を通すアームロボットや、見た目から人の年齢を判断するAIなど、色んな最新技術が体験できます。
入口には漫画「パトレイバー」に出てくる、ロボット(98式AVイングラム)の実物大も展示されています。
カステラの城
ただのお土産屋に見えますが、中ではカステラの試食ができます。
イベントの時間になると6〜8種類のカステラが食べ比べ出来るので、スケジュールを確認して訪れましょう。
ドムトールン(展望タワー)
オランダ最古の「ドム教会」をモチーフにした、高さ105mのタワーです。
展望台もあって、なかなか眺めが良いです。
周りには高い建物なんてないので、遠くまで見渡せます。
夜のイルミネーションの時間帯に行くことをオススメします。
佐世保バーガー
テーマパークに入っている飲食店は、割高で味もイマイチなことが多いですが、ハウステンボスは違いました。
ご当地グルメの佐世保バーガーが、園内のどこにでもあるのでオススメです。
(ハウステンボスがあるのは佐世保市です)
ちなみに佐世保バーガーの定義は、”地元食材を使い、注文を受けて作り始めるこだわりハンバーガー”だけなので、店によって味や具材が違います。
オランダの街並み
忘れかけていましたが、ここはオランダを再現したテーマパークです。
ちゃんとヨーロッパ風の街並みや、風車などもありますので異国情緒もバッチリです。
海外旅行へ行けなくなった最近のご時世では、貴重な存在ではないでしょうか。
まだまだ施設があります
今回紹介した以外にも、宝塚歌劇団をパ○った「ハウステンボス歌劇団」や、子供向けのアスレチックコーナーなどもあります。
どんどん新しいエリアやイベントを打ち出しているので、行く度に新しい発見があることでしょう。
オススメのルート
ハウステンボスは混雑しないので、あまりルートを考える必要はありません。
大型連休に行っても、USJや東京ディズニーリゾートの平日よりガラ空きです。
VR施設だけは混んでくるので朝一に訪れて、あとは気ままに散策しましょう。
所要時間
所要時間は、よっぽどの美術館マニアでも無い限り1日で回れます。
ダッシュすれば4〜6時間ぐらいで回れるかもしれませんが、せっかくなので夜までゆっくりしてイルミネーションを楽しみましょう。
入場料と割引
チケット料金は大人7000円で、アトラクションは乗り放題です。(昔は入園料とアトラクション代が別々でした)
若干の割高感はありますが、USJや東京ディズニーリゾートとは楽しみ方が違うことを踏まえつつ堪能しましょう。
早期割引があって、2ヶ月前に予約すれば最大10%OFFになります。
アクセス
最寄駅の「JRハウステンボス駅」まで、博多駅から特急で2時間ちょっとです。
佐世保駅からは20分ぐらい(運賃300円)なので、佐世保での宿泊もオススメです。
僕も佐世保にホテルを取りましたが、近くて便利でした。
最後に
ハウステンボスは他の有名テーマパークとは違い、アトラクションにそこまで力を入れていません。(予算がないとも言えますが・・・)
なのでアトラクションを期待して行くと、ガッカリする可能性が高いです。
その代わり、花やイルミネーション、花火大会などは日本トップクラスなので、それを目当てに行きましょう。
イベントは一年中しているので、ぜひ好きなタイミングで訪れてみて下さい。