こんな人にオススメ
・半日だけ予定が空いている
・山登りは出来ないが、大きい屋久杉を見たい
やくざる号とは
「やくざる号」は、屋久島を周遊するバスツアーです。
「午前」と「午後」の2つのコースがあって、それぞれ違う場所を観光します。
非常によく考えられたバスツアーで、午前と午後のコースに参加すれば屋久島の魅力を一通り堪能できます。
今回は、屋久島に来たらぜひ利用してほしい「やくざる号」を紹介していきます。
午前のコース
午前は、島の沿岸をぐるっと回るコースです。
乗車場所は、宮之浦・小瀬田・麦生・尾之間・安房で、ホテルのあるエリアはカバーされています。(安房エリアに泊まった方が朝寝坊できるのでオススメ)
千尋(せんぴろ)の滝
まず最初に訪れるのが、落差60メートルの「千尋の滝」です。
左の一枚岩は自然に出来たもので、「千尋(千人が手を結んだ)くらい大きい」という例えから、滝の名前が付きました。
個人的には日本でも上位に入る美しさのですが、河口に人工物があるせいで「日本の滝百選」には選ばれないのだとか。
なんか、もったいないです。
中間(なかま)ガジュマル
「ガジュマル」は、屋久島や沖縄に自生する植物です。
この中間ガジュマルは樹齢300年と言われていますが、成長しすぎて門みたいになっています。
2002年のNHK朝ドラ「まんてん」のロケ地になったときは、観光客が途絶えなかったとか。(屋久島出身の女の子が主人公のドラマです)
近くで見ると、シブい表皮をしています。
ガジュマルは生命力が非常に強くて、他の木に巻きついて殺してしまうこともあるため、「絞め殺しの木」とも呼ばれています。
なんかカッケェ。
大川(おおこ)の滝
「また滝か」と思うかもしれませんが、屋久島は「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど降水量が多いので、滝がたくさんあります。
屋久島では、その豊富な水源で水力発電をして、島の全ての電力を作り出しているほどです。
大川の滝は、数ある屋久島の滝で最も落差が大きく(88m)、「日本の滝百選」にも選ばれています。
滝壺のすぐ近くまで行けるので、最初の千尋の滝とは違った楽しみ方が出来ます。
西部林道
島の西側の「西部林道」は、世界遺産の一部にも含まれている保護区です。
運が良ければ、野生動物に出会うこともあります。
僕が行った時は、そこら中に猿や鹿がいました。
バスが近づくと逃げていく動物が多いですが、くつろいだままの猿もいました。
野生動物とは思えないほどの警戒心の無さです。
こっちの鹿は、野生の心を忘れていないようで安心しました。
屋久島の猿や鹿は、本州の動物よりも体が小さかったです。
生活環境が限られていることや、天敵がいないことから、省エネ用に進化したと言われています。
(温暖な地域の動物は、体が小さくなる傾向もあります)
【動画】屋久島の猿
人馴れしているのか、そこそこ近づいても逃げませんでした。
絶対に触ったり、エサをやってはいけないので注意しましょう。
永田いなか浜
ウミガメの産卵地として有名な、「永田いなか浜」です。
昼間に来てもウミガメは見れませんが、キレイな砂浜が広がります。
ラムサール条約(水鳥・湿地を守る世界的な条約)で守られている海岸の一つになります。
毎年5〜8月の夜になると、ウミガメが産卵にやってきます。
産卵シーンを見たい場合は、現地の管理組合が実施している夜のツアーに参加する必要があります。(参加費2000円ぐらい)
午前のコース終了
これで午前のコースは終了です。
解散場所は「ふるさと市場」という、宮之浦のエリアになります。
続いて、午後のコースを紹介していきます。
午後のコース
午後は、屋久杉を中心に見て回ります。
乗車場所は、ふるさと市場・屋久島空港・安房港です。
空港からも乗車できるので、昼に屋久島へ到着する人にはちょうどいいかもしれません。
ヤクスギランド
まず訪れるのは、自然林休養区を一般公開している「ヤクスギランド」です。
30分〜210分の5つのコースがあって、時間と体力に合わせて散策できます。
ツアーの場合は50分コースになります。
(80分以上のコースは、足元が舗装されていない登山道になるので注意しましょう)
ヤクスギランドには、樹齢1000年を超える杉がゴロゴロしています。
わざわざ何時間もかけてトレッキングしなくても、十分に屋久杉を堪能できます。
お客さんが少なくて静かなのも好印象です。
杉の下もコースになっています。
英語表記で「kugurisugi cedar」とありますが、翻訳を諦めてゴリ押しする感じが大好きです。
cedarが「杉」の意味なので、直訳すると「くぐりすぎ杉」になります。
紀元杉(きげんすぎ)
次に行くのは(というか最後)、車で行ける範囲では一番大きい「紀元杉」です。
高さは20mほどで、推定樹齢は3000年にもなります。
かなり近くで見れるので、大きさがよく分かります。
正直、山を5時間歩いた先にある縄文杉よりも、車で来れる紀元杉の方が迫力がありました。
(縄文杉はかなり遠くからしか見えない&人多すぎで、楽しむどころではなかった)
以上で午後コースは終了です。
帰りは、ホテルがあるエリアなら好きな場所で降ろしてくれるはずです。
やくざる号の料金
やくざる号の料金
午前コース:4000円
午後コース:3000円
午前+午後コース(同じ日):5500円
午前+午後のコースなら、かなりお得になりますね。
予約は、現地ツアーの大手サイト「ベルトラ」で出来ます。
(僕はいつもベルトラを愛用。多分、一番まともなツアーが多いです)
最後に
「やくざる号」は、1日で屋久島の魅力を堪能できるので、本当にオススメのバスツアーです。
もし屋久島でトレッキングばかりする予定だったら、半日コースでもいいので参加してみてください。
ちなみにレンタカーで回ることもオススメできません。
島の西側の道路はカーブが多くて狭いので、「対向車、来ないでくれよ!」と願いながら走ることになると思います。
ぜひバスツアーに参加して、楽に屋久島を周遊しましょう。