こんな人にオススメ
・手作り感あふれるものが好きだ
・お金をかけずに人気施設になった理由を知りたい
竹島水族館とは
竹島水族館とは、愛知県にある小さな水族館です。
一時期はお客さんが少なくて消滅の危機にあるほどでしたが、飼育員(今の館長など)が魚に興味がない人にも楽しんでもらえるように改良を重ねた結果、今では全国的に人気のある施設となりました。
外観はご覧の通り、小さくてショボいですが長く愛されてきた歴史を感じさせます。
公式ホームページでも「外観は古く、ちょっと入るのをためらうかもしれませんが、中は充実しています!」と自虐しているほど。
そんな竹島水族館がなぜ人気施設になったのか、その魅力について紹介していきます。
見どころ
お客さん第一主義
水族館や博物館にある解説文は単調な場合が多く、来場の大部分を占める”一般のお客さん”は素通りしてしまうことがほとんどです。
竹島水族館も昔はそんな解説文を使用していましたが、「お客さんに楽しんで帰ってもらう」を第一に考え、思わず立ち止まって笑ってしまうような手書きポップに変更していきました。
そして今では日本で一番解説が読まれる水族館になったのです。
(ここまでポップが充実しているのは、他には北海道の旭山動物園ぐらいだと思います)
魚の履歴書として、他の水族館にはない切り口で紹介しています。
しかもお客さんの反応が悪かったらすぐに展示を変更するなど、某少年雑誌のような人気至上主義で日々進化を続けています。
一風変わった展示方法
ポップだけではなく、展示方法も変わっています。
と言っても予算はないので、最近ブームの生態展示(野生で生活していた環境を再現したもの)などではありません。
魚類の習性を考え、工夫とアイディアで「そんなの使うの?」といった展示内容になっています。
中でもウツボの展示方法は人気を集めていて、スタッフからは感謝状が送られています。
ちょっと気持ち悪いため画像は載せないようにしますが、気になる人は現地へGOです。
深海生物の展示数は日本一
竹島水族館のある三河湾は深海漁業が盛んで、珍しい深海生物が水揚げされたときには漁師さんから譲ってもらっています。
(水族館スタッフは深夜でも対応するとのこと。すごいプロフェッショナル!)
特に深海に住むタカアシガニは、全国の水族館への供給元になっているほど獲れるのだとか。
日本でもここだけでしか展示されていない種類もいて、深海生物の展示数では日本一になっています。
タッチプールもあり、貴重な深海生物に触ることができます。
冬の間は、ダンゴムシみたいな姿で有名なオオグソクムシもいますので、優しく撫でてあげて下さい。
隙あらば食べようとする精神
館内のポップを読んでいくと、何かと食べた感想が目に付きます。
普通の水族館では、まず見かけない内容ですね。
お客さんの「これって食べられるのかな?」という心理から逆算してコンテンツを作った結果であり、決してゲテモノ好きのスタッフがいるわけではないと思います。多分。
アシカショーや、カピバラショーもあり
館内では、ゆる〜い感じのアシカショーがあります。
(正確にはアシカ科のオタリアという種類。アシカよりちょっとでかい。)
追加料金などは必要ありませんので、肩の力を抜いて見ておきましょう。
日本でここだけと言われているカピバラショーもあります。
念のため、公式ホームページから注意事項を転記しておきます。
【カピバラショーの注意事項】
※カピバラの状態によっては本当に何もやりません。
※トレーナーのトーク力だけがたよりになります。
※トレーナーの心理的状態によってショー時間が短くなる場合があります。
入館料
チケット料金は大人500円と良心的です。
年パスでも驚異の1200円で一般水族館並の価格。
所要時間と混雑状況
所要時間は、解説をざっと読んでいって60分くらい。
細かい文字までじっくり読んでいったり、ショーなどを見ていくと+30〜60分です。
最近はメディアに取り上げられることも多く、休日などは入館に待ち時間が発生することもあります。
なるべく朝一番や夕方に訪れましょう。
館内は狭いですので、空いているところから見ていって、後から戻ってくる方法がおすすめです。
アクセス
「蒲郡(がまごおり)駅」から徒歩で15分ぐらいです。
微妙な距離なので、夏場は駅からタクシーの方がいいかも。
最後に
早足で回ると10分ほどで見終わってしまうサイズ感ですが、
「お客さんを楽しませる(満足させる)にはどうすればいいか?」
を突き詰めた結果、魚に興味がない人でも楽しめる日本有数の水族館になっています。
派手な設備などはないですが、愛情がたっぷり詰まってますので、ぜひ一度は足を運んでみてください。
周辺の観光情報
フラワーラグーン(ラグナシア内)
同じ蒲郡市内にはラグナシアというテーマパークがあり、そのエリアの一つが「フラワーラグーン」です。
エンターテイメントガーデンと名付けられていて、ちょっと変わった方法で花を展示しています。
夜にはライトアップもあるため、夕方くらいに行って明るい時間帯と暗い時間帯の両方を楽しむことをオススメします。
夏場ならば、17:00以降に割安で入園できる「スターライトチケット」もあります。
(プールやアトラクション施設も同施設内にあって、入園は共通チケットです)