こんな人にオススメ
・悪縁や煩悩を断ち切りたい
・フランス絵画でヨーロピアンな気分になりたい
宝珠山 立石寺(ほうじゅさん りっしゃくじ)とは
立石寺とは、山形県にある天台宗の寺院で、通称「山寺」とも呼ばれています。
創建はなんと平安時代の860年(!)で、ものすごく歴史のある寺院です。
1000年前にバリアフリーの概念はないので石段の道が続きますが、登り切ると日本屈指の絶景が広がっています。
パワースポットとしても有名な立石寺の魅力を紹介していきます。
悪縁切りのパワースポット
悪縁切り
立石寺は古くから、悪縁を切り幸運を呼び込むパワースポットとして知られています。
本尊である薬師如来が、色んな悪い事から守ってくださります。
煩悩も断ち切る
立石寺は、修行僧も訪れる霊山です。
石段は1015段あって、一段登ると一つ煩悩が消えると言われています。
人の煩悩は、除夜の鐘で数えると108個なので、煩悩まみれの人でも安心ですね。
煩悩が1015個以上ある人は、残念ながら2往復してください。
参拝コース
名物の玉こんにゃく
参拝ルートを紹介していきますが、登り始める前に山形名物の玉コンニャクを食べてエネルギー補給をしておきましょう。
醤油のうまみが効いていて、階段を登るパワーが身に付くことから「力(ちから)こんにゃく」とも呼ばれています。
山形は、こんにゃくの消費量日本一のこんにゃく大国でもあります。
山門
少し進むと、鎌倉時代に建てられた「山門」が見えてきます。
ここからが修行のスタートです。
トイレは道中にも2箇所ほどありますので安心です。
仁王門
あとは、ひたすら登っていきます。
狭い道もあるので、上から降りてくる人に注意しましょう。
写真に見えている「仁王門」には、仏敵を追い払うマッチョな仁王像がいます。
奥の院
山頂近くには「奥の院」があります。
中には高さ5メートルの金色の阿弥陀如来が安置されています。
開山堂、納経堂(かいざんどう、のうきょうどう)
ここまで来たら、登頂完了みたいなものです。
写真の右上に見えるのが、開山堂(開祖を祀る堂)と納経堂(写経を納める堂)です。
他にも、「どうやって建てたんだ?」っていう場所に、お堂がたくさんあります。
行ってみたい人は、出家して修行僧になりましょう。
五大堂(ごだいどう)
さらに奥へ行くと、五大堂(五大明王を祀る堂)があり、目の前に美しい山々と田園風景が広がります。
日本人の原風景ですね。
登り切った達成感も相まって、ものスゴく綺麗でした。
写真よりも肉眼で見た方が良いので、ぜひご自身で体験してみてください。
松尾芭蕉の句でも有名
松尾芭蕉は、「おくの細道」で立石寺を訪れて、非常に有名な句を残しました。
「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」
(しずかさや いわにしみいる せみのこえ)
「セミが鳴いているのに、なにが静かなんだよ」とツッコミを入れる人がいるかもしれませんが、セミの声だけが聴こえてきて逆に静けさが引き立つという解釈が一般的です。(超意訳)
ちなみに5月に訪れてもセミの声は聞こえませんでした。残念。
服装や天気
石段は整備されていますが、歩きやすい服装で行くようにしましょう。
冬は雪が降ることもあるので、滑らないように注意。(閉山になることもあります)
天気は絶対に晴れの日がいいです。
雨が降ってて、もうちょっとしたら晴れそうなんだけどな・・・ってときは、近くの「後藤美術館」に行くことをおすすめします。
入山料と所要時間
料金は大人で300円。
所要時間は、適度に休憩をとったりしても往復で90分ぐらいです。
あとはどれだけ山頂でのんびりするかによります。
案内:立石寺公式サイト
アクセス
最寄り駅は「山寺駅」です。
仙台駅からだと1時間ぐらい、山形駅からだと20分ぐらいで着きます。
駅を降りたあとは、観光客の波に乗って歩いていけば大丈夫です。
周辺の観光情報
(閉業)山寺 後藤美術館
2021年10月31日に閉館されました。良い美術館だったのに非常に残念です。
立石寺から徒歩10分ぐらいにある美術館で、美術に興味がない人にもオススメできる施設です。
ヨーロッパ絵画(ロココやバルビゾン派)とガラス工芸(ガレやドーム)が充実しています。
特に絵画コレクションの質は、マジでビックリするほど見事で、
「これだけの絵画が揃っていて、なんでこんなに客が少ないんだ!」と失礼なことを考えてしまうほどです。
展示作品は純粋に美しい作品が多いので、楽しむための事前知識は必要ありません。
ぜひ立ち寄ってみてください。
(美術好きの人は、後藤美術館だけを目当てに行っても後悔しないかも)
最後に
実は松尾芭蕉も、最初は立石寺を訪れる予定はありませんでした。
でも地元の人に「絶対に行った方がいいよ」と勧められて、来た道をわざわざ引き返して訪れました。
今なら、松尾芭蕉に勧めた地元の人の気持ちが分かります。
そんな昔から地元で愛されている立石寺へ、ぜひ足を運んでみてください。