こんな人にオススメ
・なんかスゴイものが見たい
・青森に旅行する予定だ
十和田市(とわだし)現代美術館とは
十和田市現代美術館は、青森県にある現代アートに特化した美術館です。
現代アートと言えば、何を表現しているか分からないイメージがあるかもしれませんが、ここの作品はストレートにワクワクさせてくれるものばかり。
なので、美術館に興味がない人にもオススメです。
屋外の常設展示(無料)
美術館周辺の屋外展示は、かなり充実しています。(全部で10個ぐらいかな?)
その一部を紹介します。
訪れる時間帯は、美術館の開館時間9:00より前がオススメです。
誰もいないので、僕は作品を独り占め出来ました。
愛はとこしえ十和田でうたう(作:草間彌生)
水玉で有名な、草間彌生(くさまやよい)の作品です。
黄色カボチャの中も作品になっているので、記念に入っておきましょう。
少し不気味な女の子は「十和田のハナコちゃん」という名前です。
このような屋外展示は汚れやすいものですが、非常に手入れが行き届いていました。
ゴースト (作:インゲス・イデー)
黒目が印象的な、存在感のある幽霊です。
(後ろに普通の民家がありますが、住民はどんな思いで窓の外を眺めているんだろうか・・・)
アッタ(作:椿昇)
巨大化したハキリアリ(葉切蟻)のオブジェです。
ハキリアリは攻撃的な見た目とは裏腹に、牙で葉っぱを切り取って菌床をつくり、キノコを栽培して食べる農業アリです。
そういった見た目と本質のギャップも、本作テーマの一つのようです。
農業するアリがいること自体を初めて知りました。
昆虫の世界は奥が深い。
ファット・ハウス/ファット・カー(作:エルヴィン・ヴルム)
太るはずのない家や車に、脂肪が付いています。
家の中は入ることができて、この作品に込められた思いなどが上映されています。
フラワー・ホース(作:チェ・ジョンファ)
美術館の顔とも言うべき作品です。
高さ5.5mの馬型オブジェクトで、四季折々の花で装飾されています。
馬は十和田市のシンボルでもあります。
館内の常設展示
館内も個性的な作品ばかりですので、是非あなたの目で確かめてみて下さい。
(館内は撮影禁止だと思っていて、写真を撮っていないとは言えない・・・)
でも公式サイトから画像引用して、作品を1つだけ紹介します。
スタンディング・ウーマン(作:ロン・ミュエク)
ロン・ミュエク作の「スタンディング・ウーマン」は必見です。
(左の女性は普通の人間です)
高さ4メートルのおばさんのオブジェクトです。
目や肌の血管まで精密に表現されていて、まるで生きているかのようでした。
この作品のためだけに訪れても損はないレベルです。
↓参考までに、他の美術館のロン・ミュエク作品を紹介しておきます。
アメリカで見た作品ですが、存在感がハンパではありません。
写真左の男の子も、解説文を食い入るように見ていました。
近くで見てもこのリアリティです。本当に巨人でもいるのかと思うほど。
僕が知る限り、日本でロン・ミュエク作品が見れるのは十和田市現代美術館だけです。
ぜひ、この衝撃を味わいに行ってください。
変わった建築も見どころの一つ
十和田市現代美術館は、作品に合わせて建てられたため、1つの建物に1つの作品だけが展示されています。
作品の魅力が最大限になるように空間が設計されているので、集中して鑑賞することができます。
建物の設計者は、西沢立衛(にしざわりゅうえ)。
他にも金沢21世紀美術館(石川県)や、豊島美術館(香川県直島)などの有名な美術館も設計されています。
十和田市と馬の歴史
駒街道(こまかいどう)
十和田市には、かつて日本有数の馬産地(馬を育てる場所)があったため、町中には馬に関する作品が溢れています。
メインストリートは「駒街道」と呼ばれており、日本の道100選にも指定されています。
何を表現したいかは分からない、少年と馬の像。
桜も満開
駒街道には桜も植えられていて、ゴールデンウィーク頃にちょうど満開でした。
さすが北国。桜の開花が遅い。
入場料と所要時間
チケット料金は大人で1200円(企画展がなければ520円)。高校生以下は無料です。
所要時間は計90分ぐらい(屋外展示に30分、館内展示に60分)です。
美術館内の混雑は、ゴールデンウィークに行っても待ち時間5分ぐらいだったので気にしなくていいかもしれません。
アクセス
アクセスは良いとは言えず、空港や新幹線からバスで乗り継いで行く必要があります。
最寄りの新幹線駅は「七戸十和田駅」ですが、本数が少ないので「八戸駅」から行った方が早く着く場合が多いです。
最後に
十和田市現代美術館は気軽に行ける美術館とは言えませんが、日本屈指のエンタメ性が高い美術館です。
日本でここだけでしか見れない作品も多いので、人生で一度は訪れてみましょう。
周辺の観光情報
青森県立美術館
十和田市から距離はありますが、合わせて訪れたい美術館です。
写真の「あおもり犬」は、青森県出身のアーティスト奈良美智(なら よしとも)の作品。
この犬の作品ばかりが取り上げられますが、絵画も見応えがあります。
独特な青色を絵画に使うことで有名なシャガールの大作、「バレエ:アレコ(縦9m, 横15m)」なども展示されています。