こんな人にオススメ
・北海道にしかない施設に行きたい
・旭川や網走エリアに行く予定だ
北の大地の水族館とは
北の大地の水族館は、北海道北見市にある水族館です。
小さな水族館ですが、水族館プロデューサーとして有名な中村 元がボランティアで設計を手伝ったこともあり、個性的な施設になっています。
今回はそんな水族館の魅力を紹介します。
中村 元(なかむら はじめ)
水族館のリニューアル請負人として有名な人物です。
最初は鳥羽水族館に勤務していて、リニューアルオープンを成功させたのが始まりになります。
その後も、新江ノ島水族館(神奈川)、サンシャイン水族館(東京)、マリホ水族館(広島)など、見応えのある水族館をプロデュースされています。
「世界初」と「日本一」
プロデューサーの中村氏は、自然の世界をそのまま水の塊にして水族館に持ってきたような、リアルな展示を大切にしています。(”水塊”と呼んでいます)
他の水族館の20分の1とも言われる低予算の中でも、その手腕を発揮し、ここでしか見れない「世界初」と「日本一」がたくさんある水族館になりました。
それでは実際に見ていきましょう。
生命がきらめく滝つぼ
世界初の、滝つぼを下から観察できる水槽です。
上からは滝が流れていて、激流の中で泳ぐ魚を見ることが出来ます。
泳いでいるのはオショロコマで、寒い地域に住むイワナみたいなものです。(別名:カラフトイワナ)
常に水の状況が変わるので、ずっと見ていられるような不思議な水槽でした。
ジャンプ水槽
世界初の、魚がジャンプする水槽です。
ヤマメは水位が下がると、新しい水場を求めて川上へジャンプする習性があります。(”遡上:そじょう”と言います)
それを利用した水槽ですが、僕が行ったときはジャンプしてくれませんでした・・・。
約20分サイクルで、満水と低水位状態を繰り返しますので、水位が下がったときを狙って見に行きましょう。
注意事項にも、「絶対に見られるわけではない」と大きく書かれています。
ヤマメの気分によっては、水位が下がっても遡上しません。
気分なら、仕方ないですね。
日本一の淡水魚「イトウ」
イトウは日本最大の淡水魚で、幻の魚と言われています。
現在は北海道の一部にしか生息しておらず、成長速度も遅くて1mを超えるには10年以上かかります。
この水族館では、そんな貴重なイトウが40尾以上展示されていて、迫力バツグンです。
ちなみに学名は”Parahucho perryi(パラフーチョ ペリー)”ですが、これは黒船のペリーが、イトウを欧米に持ち帰って紹介したことに由来します。
魔法の温泉水
水族館のある温根湯(おんねゆ)は、温泉が湧き出る地域になります。
最初は経費削減のために湧き水と温泉を使い始めましたが、普通の水より魚がキレイに早く成長することに気付き、「魔法の温泉水」と名付けられました。
たしかに肌のキメが細かくて、キレイに見えます。
魚にも美肌効果があるとは、湧き水&温泉、おそるべし。
アイディア満載の解説
スゴイのは水槽だけではありません。
魚の解説も、楽しく読めるように工夫されています。
ニジマスとヤマメの会話(LINE風)
オチもある、素晴らしい解説です。
他にも情報が詰まりすぎているカメの解説など、愛情があふれています。
ほぼ全てが手作りの解説なので見応えがあります。
他の水槽もキレイ
他の水槽も紹介しておきます。
湧き水を使っているせいか、水の透明度が高い気がしました。
トゲモモヘビクビガメ
飼育員Kが推している、トゲモモヘビクビガメです。
泳ぐ様子がカワイイみたいですが、僕が見ている間はピクリとも動きませんでした。
オオウナギ
左のオオウナギは、なぜかずっと直立不動でした。
何してるんだろう?擬態?
フウセンウオ
ミニサイズで可愛らしいフウセンウオです。
魚のくせに泳ぎが非常に苦手で、短いヒレを動かしながら移動する様子がカワイイです。
レッドテールキャットフィッシュ
ナマズは、ヒゲがネコに似ていることからキャットフィッシュと呼びます。
このナマズは尻尾が赤いので、名前の最初にレッドテールが付きます。
覚えやすいですね。
ちなみに原産地のアマゾンでの呼び名は、”ピララーラ(Pirarara)”です。
「マジで?」と思いましたが、調べると本当でした。
ピラルク
世界最大の淡水魚、ピラルクです。
1億年以上も姿が変わっていないので「生きた化石」とも言われます。
見た目からして、古代魚の風格が漂いますね。
でも水が透明すぎるせいか、温泉の美肌効果のせいか、僕が今まで見てきたピラルクと顔が違う気がする・・・。
他にも、冬には水槽の表面が凍りつく「四季の水槽」や、古い角質を食べてくれるドクターフィッシュもいます。
規模としては小さい水族館ですが、ここにしかないものが見れますので、水族館好きは訪れるようにしましょう。
入場料と所要時間
入場料は大人670円で、小学生以下は無料です。
所要時間は、ゆっくり回って40〜60分ぐらいだと思います。
アクセス
水族館のある「道の駅 おんねゆ温泉」までは、最寄りの留辺蘂(るべしべ)駅からバスで20分ほどです。
まず留辺蘂駅までが遠いと思うので、旭川・網走エリアに行くときに合わせて訪れましょう。
バスも1日4本とかなので、時刻表の確認は必須です。
最後に
北の大地の水族館は、小さいながらも情熱と愛情にあふれた水族館です。
辺境の地でアクセスしづらいですが、水族館好きならば必見の場所になります。
水族館の近くには「北きつね牧場」や「コロポックル影絵美術館」などもあるので、一緒に訪れましょう。
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水族館から徒歩5分のところにある「北きつね牧場」です。
放し飼いにされたキツネやタヌキを、間近で見ることが出来ます。
コロポックル影絵美術館(ちゃちゃワールド内)
影絵作家で有名な、藤城清治の美術館です。
水族館から北に30kmぐらい行った場所にあります。
車だと行きやすいですが、電車だとちょっと不便です。